見学者急増!HP刷新で子育て世代に発信

見学者急増!HP刷新で子育て世代に発信

社会福祉法人仙台愛隣会 穀町保育園。明治時代、アメリカから来た宣教師たちによって始まったキリスト教系保育の流れを受け継ぎ、90年を超える歴史を重ねてきた。園長の山田謙氏は「保育園は子どもたちが安心して過ごす生活の場」と語る。その思いを地域に伝え、少子高齢化時代に園児を確保するための大切なツールがHP。2010年の開設以降、リニューアルを重ねてきたHP戦略と今後の展望について聞いた。

子どもたちが安心して過ごせる場

──穀町保育園とは?

山田 子どもたちの「安心できる」という気持ちを尊重し、一人ひとりの個性や違いを認め合い、過ごせる保育園です。
明治時代、アメリカから仙台にキリスト教プロテスタントのメソジスト派宣教師が来日しました。当時は幼児や女性の教育に力を入れており、教会に付属する形で幼稚園や保育園が各地で生まれました。穀町保育園もその流れを受け、教会の付属園としてスタート。移転やさまざまな環境変化の下、「子どもたちが安心できる生活の場」という理念を守り続けています。

──大切にしていることは?

山田 私たちは「特別なことをさせる保育園」ではなく、「一緒にいることがうれしい保育園」でありたいと考えています。先々代の園長の時代から始めた特徴的な取り組みのひとつが、貸し出しもできる絵本の大きな本棚を設置していることです。絵本は、親子で一緒に読むことで、コミュニケーションが育まれます。園で過ごす時間に加えて、少しでも親子の会話が増えるきっかけになればという思いから、実施している施策です。
また、3歳児以上の給食はホールで全員一緒に食べています。与えられたものを食べるのではなく、バイキング形式で自分の好みに合わせておかずを選ぶスタイルは、園児の自主性や食べることを楽しむ機会を生みます。好き嫌いがある子でも、苦手なものを隣の子がおいしそうに食べていると「食べてみようかな」と食べず嫌いを克服していく。押し付けではなく、子どもたちが自ら発見して成長していく時間となっています。


県外の入園希望者に伝わるHPを

──これまでのHP運営で課題を感じていた点は?

山田 最初のHPは2010年に開設。15年に一度リニューアルしましたが、どちらも「写真を貼っただけ」のシンプルなものでした。更新は担当者に任せており、その方が退職すると運用が止まってしまっていました。
安定した園の経営のためには0歳児の入園が欠かせません。また、園児の入園希望を確保するためには、市役所主体で行われる4月の募集ばかりに頼ってはいられない。年度の途中で入園してくる子どもたちの多くが、親御さんの転勤などによる引越しが入園理由です。だからこそ、地域で長年生活してきた方以外の保護者への情報発信が必要だと感じていました。


──重視した方針は?

山田 できる限りビジュアルで「園のありのままを伝える」ことでした。今回、アイ・モバイル社へリニューアルを依頼しましたが、派遣されたカメラマンによる写真は、驚くほど魅力的で、「本当にうちの園?」と思うほど。「ありのまま以上」の魅力を発信できたと感じています。テキスト部分も、これまで以上に理念や歴史、園の取り組みをしっかりと伝えられるよう工夫しました。トップページには開園以来大切にしている、聖書の「ひかりのこども」というフレーズを引き続き掲げ、園のアイデンティティを表現しています。


HPを地域の枠を超えた「接点」に

──リニューアル後の変化は?

山田 遠方からの問い合わせが増えたことです。毎月コンスタントに3〜4組の見学申し込みがあり、驚いています。とくに年度の途中で見学される方の多くが県外からの転入者です。関東圏はもとより、たとえば広島から仙台へと生活の場を変える方からもお問い合わせいただいたことがありました。少子高齢化が進み、今後ますます園児の確保が課題となることが予想される昨今、HPが地域を超えて当保育園を知っていただく接点になっていることを実感しています。
また、スマートフォンからも見やすいデザインにしたことで、若い保護者にとっても使いやすくなりました。以前のHPでは、ひと時代前の写真が残っていましたが、今回の刷新で現在の園の雰囲気を正しく伝えられるようになったと思います。

── 使い勝手はいかがですか?

山田 更新や操作について相談すると、アイ・モバイル社がすぐに対応してくれるのでとても助かっています。また、定期的にメールでHPの訪問者数などの数値レポートが届くのもいいですね。常に忙しい状態の園運営の中で、なかなか意識的にHPの状況について確認するのは難しいものですが、メールでのレポートという形で配信してもらえるので、自然とウェブ戦略を意識できるようになりました。
もともとは、長年お世話になっている税理士法人アイアイティーの先生からアイ・モバイル社を紹介いただいた経緯があります。アイ・モバイル社は制作後も、リニューアルのタイミングなどを提案してくれるので、長期的なウェブ戦略を考える上で欠かせないパートナーとなっています。

──今後の展望は?

山田 今後は給食や行事の様子をもっと発信していきたいです。当園では、子どもたちが楽しく食事をしてもらえるよう、絵本をモチーフにした献立や、季節ごとのお祭りメニューを企画するなど、さまざまな工夫をしています。こうしたメニューを、写真を通じてもっと伝えていければと思っています。
また、地域の方への園庭開放などの取り組みもHPで周知し、園と地域、保護者をつなぐツールとして活用していきたいですね。保育園は、保護者にとって、初めて外部との関わりが生まれる場所です。だからこそ、園を知らなかった方にとって地域の枠を超える最初の接点としてなくてはならない存在だと思っています。今後も工夫をこらした更新を行いながら、子どもたちや保護者に安心感を持っていただけるような発信を続けていきたいですね。

(取材協力・税理士法人アイアイティー 仙台事務所


社会福祉法人仙台愛隣会 穀町保育園
住所:〒984-0058宮城県仙台市若林区元茶畑10-21
URL:https://www.kokuchou-hoikuen.jp/

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社)
株式会社TKC発行のビジネス情報誌「戦略経営者」に掲載された連載記事を掲載しております。

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