次世代へバトンをつなぐために HPを教育・採用に最大活用

次世代へバトンをつなぐために HPを教育・採用に最大活用

1979年に大津市で障がい者の働く場と、暮らしを支える場として、無認可の障がい者施設からスタートした社会福祉法人美輪湖の家大津。同法人の理事を務める元藤大幹氏は、6年前に業務執行理事に就任した。「創業以来の理念を実践し、受け継いでいく次世代を育てなければならない」と考える元藤氏。経営者としての戦略や、今後の展開について聞いた。

障がい者が社会参画できる場を

――どんな活動を?

元藤 現在は、大津市を中心に障がい者のための就労支援や生活介護、相談支援、グループホームなどの事業をしています。施設やサービスの数が多いのは、地域のより弱い立場にある方々を支える活動を行うなかで、「もっとこうした支援があったらいいのに」というニーズに応えてきた結果です。

――設立のきっかけは?

元藤 当法人の前身は、無認可の障がい者支援施設で、生活ホームとしてスタートしたのち、共同作業所を併設した支援の場を作ってきました。2000年には社会福祉法人美輪湖の家を設立。この活動を始めたのが、戦後日本の障がい者福祉を切り開いた人物として知られる糸賀一雄先生が開設した知的障害児のための教育施設『近江学園』で働いていた職員でした。当時、障がい者のための施設はほとんどなく、ご家族への負担が大きい時代だったので、障がい者の生活の場や就労の場を作りたいと思い、それが設立のきっかけでした。12年には、大津市内にある事業所を分割し社会福祉法人美輪湖の家大津を設立し、今に至ります。
私たちのような法人はなくなる事が理想だと思っています。社会の課題が解決され、誰もが弱い立場の方を守り、支えることができる社会になったら、社会福祉法人美輪湖の家大津は必要ありません。

――HP活用に熱心ですね。

元藤 私が社会福祉法人美輪湖の家大津の業務執行理事となったのは6年ほど前です。
まだまだ若手と思っていましたが、ある方から「これから後継者を育てる旅が始まったね」という言葉をかけられ、私自身が当法人の未来を考える立場であることに気づきました。当時はHPがなく、
職員も20代の若手も少ない状況。より弱い立場の人を大切にするという理念を掲げてはいても、その理念をうけ継ぎ、活動を続けることが今のままではいつか困難になると感じました。そこで取り組んだことのひとつが、HPの整備でした。

――なぜアイ・モバイルに依頼を?

元藤 税理士法人りたっくす滋賀事務所の二反田秀子先生からの紹介です。長く当法人の経理面や法規面を見守ってくださっている方で、「HPを作りたい」と相談したところアイ・モバイルさんを紹介していただきました。アイ・モバイルさんが制作したHPは、デザイン、レイアウトが見やすかったことが依頼の決め手となりました。

――HPに期待する効果は?

元藤 施設が複数あるので、それぞれの施設の役割をしっかりと発信すること。また、外部の方だけでなく職員や求職者が、当法人の理念、歴史を知る場所として機能させたいと考えました。それともうひとつは、採用面での活用です。

――開設後の変化は?

元藤 HP開設前、新卒採用者は1人でしたが、HP立ち上げ年に2人、昨年度は5人、今年度は3人、来年度は6人と、一気に増えました。中途採用においてもHPを見た方から直接お電話などで問い合わせをいただくようになったり、ミスマッチが少ないという点も大きいですね。HP開設後に採用した新卒職員の離職率はゼロです。

――ミスマッチ減の要因は?

元藤 HPの当法人の理念を読んでから面接に来る方が増えたからではないでしょうか。われわれの取り組みの表面的なことだけでなく、なぜこうした活動をしてきたのかを前もって理解してくれている。新卒採用だけでなくパートの面接でも同じことを感じています。


イメージしやすいHPを

社会福祉法人美輪湖の家大津様のホームページ

社会福祉法人美輪湖の家大津様のホームページ

――HPへの反応は?

元藤 BESTホームページはアクセス解析機能があり、どのページをどのくらいの人が見ているのかを確認できます。閲覧数を見てみると、外部の方が参加いただけるイベント前日には閲覧数が伸びていました。私たちの活動は、地域とのつながりが重要なので、地域の方々への情報発信にHPを活用していきたいですね。

――更新はどなたが?

元藤 BESTホームページは電話やメールで依頼をすればHPの更新を代行してくれるので、当初はアイ・モバイルさんにお願いをしていました。でも、サポートサイトにもわかりやすく操作説明が書かれているので、最近では自分たちで更新作業もできるようになりました。新しいシステムに不安があったようですが、アイ・モバイルさんのシステムは直感的に操作ができて使いやすいので、スムーズに運用できています。

――更新時の留意点は?

元藤 ただ文字だけで伝えるのではなく、風景や職員の様子がわかる写真を掲載して、福祉に興味がない方でもイメージしやすいように意識しています。また、今は1人の職員が担当していますが、ゆくゆくは各事業所に担当者を置きたいですね。職員が地域や外部の方への発信を行うことで、より明確に何をするべきかを考えられるようになると期待しています。

――今後はいかがでしょう。

元藤 当法人には、ご利用者さまを中心とした音楽隊があり、以前は頻繁にコンサートを開いていました。しかし、コロナ禍で中止せざるを得なくなっています。そのようななか、HPにコンサートの動画を掲載してほしいという声も上がっており、そうしたニーズに対応していきたいですね。また、当法人では、積極的に情報を発信する一方で、ご利用者さまやご家族のプライバシーにも配慮しています。その点でいえば、アイ・モバイルさんのシステムは限定公開ページにパスワードをかけることができるので安心です。


この度は取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。

業務執行理事 元藤大幹様

業務執行理事 元藤大幹様

社会福祉法人美輪湖の家大津
住所:〒520-0837 滋賀県大津市中庄2-2-11
TEL:077-535-9082
URL:https://www.biwakonoie-otsu.or.jp/

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社)
株式会社TKC発行のビジネス情報誌「戦略経営者」に掲載された連載記事を掲載しております。

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