入院治療から在宅療養までカバーし地域社会への貢献を目指す

入院治療から在宅療養までカバーし地域社会への貢献を目指す

福岡県北九州市の特定医療法人東筑会東筑病院(199床)は、2018年3月にリハビリテーション機能を強化した新病院を開設した。同病院は、内科専門病院として、医療・介護を通じた地域社会への貢献を目指している。理事長兼院長の早川知宏氏に同病院の特徴と目指す医療サービス、コロナ対策について、総務課の村田忠則氏にホームページ(HP)の運用と今後の活用について聞いた。

地域の高齢者を支える

回復期リハビリテーション病棟

──1979年に開設されたそうですが、経緯を教えてください。

早川 この病院を作ったのは、3人のクリニックの先生と今の名誉理事長の小野亨雄先生です。開業医の先生方が自分の診ている患者さんの具合が悪くなったときにすぐに入院させてもらえる病院を、という要望に応える形で開設されました。病診連携(地域の病院と診療所の連携)の走りだったと思います。

──特徴は?

早川 二つあります。まず、一つの病院のなかで、一般の診察・診療、急性期から回復期までの治療、回復期のリハビリを行うケアミックス型であること。二つ目は、在宅療養支援病院であることです。在宅医療に関しては、患者さんの状態が少しでも悪くなったらすぐに入院できるよう準備を整えておくことがベースですが、訪問看護との連携も極めて重要です。定期的に訪問し、患者さんの細かな情報を主治医と共有しながらベストな医療を実践していくのです。そのために、訪問看護ステーションも併設しています。

入り口横の職員待機室

──2018年に新病院を開設された際、目標をたてられたとか。

早川 地域への貢献をコンセプトにしました。一つ目は災害に強い病院。大災害時には地域住民の避難所として利用できるよう電気と水を調達できる設備を導入しました。二つ目は地域の患者さんに満足してもらえる診療体制です。診療科に専門医を配置し外来診察室の充実を図り、加えて回復期のためのリハビリテーションセンターを設立しました。三つ目は検査体制の充実。通常の血液生化学検査をこれまでのような外注ではなく、院内での測定に切り替え、また、MRIとCT検査装置を導入しました。これにより入院患者、外来患者とも、当院で治療するのか、他の救急センターに搬送すべきかの判断が即座にできるようになり、担当医、患者さんともに安心して診療・受診できる環境になっています。また、それら充実した検査体制を生かすべく人間ドックにも力を入れています。

熱発者用診察室

──感染症患者への対応にも配慮されているとうかがいました

早川 新病院開設の際に、感染症患者用診察室・待合室を作り、一般診察室とは、出入り口を別にしました。新型コロナウイルスやインフルエンザなど感染症流行時に対応するためです。今回の新型コロナウイルスでは、入り口の横に職員待機室を置いて、そこに看護師が常駐し対応しています。

――今後の医療サービスの方向性は?

早川 徐々に在宅医療がメインになっていくと思います。病院のベット数は減る傾向にあるからです。当院では、在宅医療を行っていますが、診ることができる患者数には限界があります。外来や入院の患者数は飽和状態で、なかなか医師が病院を離れることができないからです。今後は、在宅専門のクリニックとの役割分担が必要になってくるかもしれません。また、回復期の患者さんのリハビリをきちんと行うことがより重要になってきます。その後は、在宅医療に移行するのですが、継続してリハビリが必要な方には、通所リハビリを、通院が難しい場合は、訪問リハビリをご利用いただくことになります。いずれにせよ「地域の在宅医療を支える」という意識が大事だと考えています。

オンライン診療解禁に備える

特定医療法人東筑会東筑病院 ホームページ

特定医療法人東筑会東筑病院 ホームページ

──HP開設の目的は?

早川 二つあります。病院の施設や人員など現状を紹介することと職員の募集です。幸いなことに、今は、医師・看護師の募集はしなくてもいい状況ですが、介護士は足りていません。そちらは常に募集しています。

──HPの運用体制は?

村田 エムズ九州税理士法人の定野陽一さんに、HP作成サービス「Smartpage(スマートページ)」をご紹介いただきました。運用は4人で行っています。全体的には私が統括していますが、求人関連は黒田事務長が担当しています。また、より細かく言うと、医師関連の情報は医師担当の事務員が、放射線科や人間ドックの情報は放射線技師が担当しています。更新の際に気を付けているのは、誤った情報を掲載しないよう、最終チェックを徹底することです。

──今後のHPの活用は?

村田 オンライン診療が始まったときに備えて受診時の操作方法をHPで説明できればと思っています。家でお年寄りがスマートフォン使って迷わずに受診できる環境を提供するのが理想です。

 

 

 

この度は取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。

早川知宏理事長・院長

早川知宏理事長・院長

特定医療法人東筑会 東筑病院
住所:福岡県北九州市八幡西区八枝一丁目7番20号
TEL:093-603-0111
URL:https://www.touchiku-hospital.com/

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社)
株式会社TKC発行のビジネス情報誌「戦略経営者」に掲載された連載記事を掲載しております。

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