独創的な機械工具の開発で作業現場の省力化に貢献

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独創的な機械工具の開発で作業現場の省力化に貢献

東京都江戸川区にあるエアテックジャパンの長屋明彦社長は、サラリーマン時代に経験した製造工場や作業現場のニーズを粘り強く研究し、作業の省力化をテーマに数々のオリジナル商品を生み出している。ものづくりへの情熱と商品化への取り組み、ホームページ(HP)を活用した問い合わせ業務の省力化、求人募集について話を聞いた。

──独立された経緯を教えてください。

長屋 砥石やサンドペーパーを作るメーカーの東京営業所に営業マンとして勤務していたのですが、1993年に脱サラ、アメリカの空調機器の輸入販売を始めました。しかし、95年頃、円安に見舞われ類似品も出回り、利益が出なくなりました。そこで、当時、「自分が10年近く携わってきた研削砥石の知識とノウハウを使えば製造現場の省力化に貢献できる商品が作れるのでは」というアイデアを持っていたので、そちらの方向へと舵を切りました。

 

「ローラーサンダー」がヒット

──現場にはどんなニーズがありましたか。

長屋 当時、鉄骨屋さんは鋼材の表面の黒皮(酸化被膜)を剥がすのに大変な手間をかけていました。グラインダーに付けた円盤型の砥石で削るのです。砥石が円盤型なので鋼材に斜めに当てなければならず、点接触になり安定しません。グラインダーも7〜8キロはありました。振動や騒音も発生し火花も飛ぶ。耳栓をして、ゴーグルを付け、火花を防御する作業服を着て作業します。私も鉄骨屋さんを紹介してもらい体験しましたが、とても過酷です。改善へのニーズを感じました。

──どのような改善を?

長屋 円盤型の砥石を幅50ミリのローラー型に変え、薄く広く削る方法を考えました。小型・軽量化すれば扱いやすいし、削るときの振動や騒音も軽減し、火花も飛ばない。実際に使ってみると体も楽で、3〜4日かかっていた仕事が1日で終わるようになりました。「ローラーサンダー」と名付け、95年7月に売り出しました。

──開発でご苦労された点は?

長屋 ローラー型の砥石の小型化に苦労しました。表面にスタッドレスタイヤのような割れ目を入れるのですが、小型化するとうまくできません。また砥石の芯車はクッション性のあるゴム製にし、モータの回転数も抑える必要があるし、砥石が欠けて飛んだ場合を想定しカバーもつけなければならない。これらの課題を解決するために試作とテストを繰り返しました。

──他にも独創的な商品があるのだとか。

長屋 2003年に「水循環式無振動ドリル水すまし」を開発しました。これは、ダイヤモンドの研磨材を使用し回転の摩擦だけで穴を開けるドリルです。ダイヤモンドは、熱を与えると炭化してしまうので、水で冷やしながら使用します。無振動で騒音もない、排水も回収するので周りも汚れない。病院、マンション、オフィスビル等でニーズがあると考えました。この商品は経営革新計画の認証を取得しました。他には柔軟性のある砥石で床の接着剤剥がしや外壁の塗膜剥がしに使用する「ディスカスダイヤ」等があります。当社の商品開発の特徴は、消耗品を使用する機械工具を作ることです。

業務の省力化にHPを活用

──HPで社内も省力化

長屋 税務顧問をお願いしている東京GODO会計に「BESTホームページ」(TKC会員の関与先企業のみ利用可能)をご紹介いただきました。最初は、HPの重要性を認識していませんでした。なぜなら当社は代理店に販売してもらっているので、問い合わせが来たり、HPを見て購入していただくケースはなかったからです。しかし「水すまし(水循環式無振動ドリル)」を販売してからは、ゼネコンや設計事務所が興味を持ってくれて、値段や仕様などの問い合わせが増えました。その都度、電話応対でこなしていましたが、手間を減らすためにカタログや分解図などの資料をHPからダウンロードできるようにしました。また、問屋さんや小売店さんが、ダウンロードしたカタログをお客さまにファクスして注文を受けるというケースも増えてます。

──動画も活用されているとか。

長屋 問い合わせ対応の一環として、「水すまし(水循環式無振動ドリル)」の使い方、トラブルシューティング、消耗品の交換方法をユーチューブに上げてHPとリンクさせ、動画で見ることができるようにしています。

──採用サイトの開設と、求人情報専門の検索エンジン「indeed(インディード)」の活用で社員募集したとお聞きしました。

長屋 昨年12月に採用サイトを開設し、インディードの有料広告を使いました。職種は「機械メンテナンス」で募集しました。三週間で11名の応募があり、経験者を3名採用できました。採用についてはやはり、しっかりした専用サイトを作っておくことが重要だと思います。

 

この度は取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社)
株式会社TKC発行のビジネス情報誌「戦略経営者」に掲載された連載記事を掲載しております。

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