ITマーケティングNews vol.45

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Google検索のAIモードとは?日本語提供開始とその対策は

2025年9月9日に日本語での提供が開始されたGoogle検索の「AIモード」。すでにGoogle検索でこの表示を見かけた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ではこのAIモード、いったいどんなものなのか?今後のホームページ運用にどのような影響があるのか?現時点で確認できたことをまとめました。(2025年9月19日時点)


■Google検索の「AIモード」とは?「Google検索」「AIオーバービュー」との違い

Google検索の「AIモード」は、これまで日本でも英語のみ使用可能になっていましたが、2025年9月9日に日本語でも提供が開始されました。もし現在表示されない状態だったしても、今後段階的に利用が可能になると思われます。これまでもGoogle検索結果の上部にはAIによる要約「AIオーバービュー」が表示されていましたが、AIモードはこれとは異なり会話形式でAIによる生成された回答を中心に情報が表示されます。

Google検索(従来)AIオーバービューAIモード
主な目的検索意図に合うページの一覧提示複数情報源を統合した要約の提示複雑・多重な質問へ総合回答、対話形式で深堀り
表示位置・形式リンク中心の検索結果と広告のリスト結果上位のスクリーンショットと出典リンク会話型での回答、追加質問による継続探索
生成AIの利用度限定的(ランキング・要約は非表示)高(生成要約を表示)非常に高(推論・異なる種類の情報を取りまとめる・連続対話)
リンクの扱いリンク中心要約内と右側などに関連リンクを表示回答内に参考リンクや追跡可能な導線を表示

AIモードの画面ではAIが生成した回答内に、参照元として情報源となったサイトへのリンクが表示され、閲覧者はより深く情報を知るためにリンクをクリックして参照元を確認したり、さらに追加の質問をして回答を深堀りできます。
AIモードでは、AIが直接閲覧者の質問に答えるため、欲しい情報が検索結果のページ上で完結してしまうことが多くなります。その結果、情報元のサイトへは流入せず検索を終えてしまいます。サイト運営者にとってはクリックされずに終わる=アクセス数が減少するというリスクを抱えているとも言えるでしょう。


■AIモードが先行して提供されたアメリカでの結果は…?①

アメリカのSemrush社による調査では、AIモード導入後2か月で、Google検索セッションに占めるAIモード利用率は約1%程度となっています。提供開始後2か月の調査結果でありまだ充分に浸透しているとは言えない状況ではありますが、全体の1%ですから、現時点では未だそこまで急速に大きな影響を与えているとは言えないでしょう。

画像引用:Semrush,Google AI Mode’s Early Adoption and SEO Impact, Semrush Blog, Accessed 09 Sep 2025


■AIモードが先行して提供されたアメリカでの結果は…?②

また、AIモードで検索される検索キーワードにも、通常の検索とは違いが見えてきました。(※Semrush社同調査)
AIモードでは検索クエリの長さは従来のほぼ2倍(7.22ワードvs4.0ワード、英単語ベース)。つまり、ユーザーは長く複雑な問いではAIモードを選択し、短く簡易な問いでは従来型の検索を選んでいるものと思われます。
例えば「箱根 宿」では従来型検索を、「犬連れで宿泊できて、温泉があり、食事が評判のいい箱根の宿を探して」といった長く複雑な検索ではAIモードを使う、という具合です。
AIモードが搭載されたからといって検索の全てが置き換わるのではなく、現時点でのユーザーは使い分けに留まっているようです。
また、日本語版のAIモードはハルシネーションも依然として確認されており、ユーザー自身での最終的なファクトチェックは引き続き必要でしょう。


■AIモードが提供開始された後、ホームページは何をすればいいのか?

「生成AIに最適化する」ことを目的としたLLMO対策と呼ばれる手法もありますが、とはいえGoogleはGoogle検索セントラルでも「AI による概要と AI モードのための特別な最適化を行う必要はありません」としています。(引用:Google検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)
「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」という、基本的な対策は変わりません。
「情報や引用が正確であり出典元が明示されているか」「専門家や一次情報、またはそれを元にしたコンテンツであるか」など、この機会に今一度ホームページを見直してみてはいかがでしょうか。

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(構成 / アイ・モバイル ITマーケティング研究所)

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