付加価値の高い青果物情報をホームページで発信

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付加価値の高い青果物情報をホームページで発信

愛媛県松山市にある株式会社椿食品は、青果物の卸売・一次加工・二次加工、農産加工物卸売、通販事業、廃棄物事業を営む。青果物に精通した独自のノウハウで、自社ブランド「太陽の市」を立ち上げ、質の高いかんきつ類などを求めやすい価格でホームページから販売。3年前に事業を引きついだ代表取締役社長の黒田綾(あや)氏に、事業内容やホームページ開設の目的、今後の展開について話を聞いた。

小売から卸売りに転換

――創業から現在の事業形態に至るまでの経緯を教えてください。

黒田 昭和52年、父が起業を夢見て脱サラし、小さなスーパーを開業しました。昭和63年、2店舗目として、大きなスーパーを出店しましたが、その後、同じ商圏に地元大手スーパーや大規模商業施設が進出しました。それを機に、病院や学校に青果物を卸す部門を立ち上げ、「お客様のほしいものを、ほしい時に、ほしいだけ。」をコンセプトに卸売業の規模を拡大し、平成10年、小売業から撤退、現在に至ります。青果物を扱うことは変えませんでしたが、小売りから卸売りに転換しました。

――ホームページを開設された目的は?

黒田 卸売業はなかなか事業内容を宣伝する場がないのが悩みの種です。しかも椿食品という社名では、何の食品を扱っているのか分かりません。新規取引先に営業に行った時、野菜や果物をメインにしていることを伝えたいし、今後、当社が何に取り組んで行くのかも分かるようにしたい――そんな思いからホームページを検討していました。顧問税理士の和田タックスブレインの職員の方に相談したところBESTホームページ(TKC会員の関与先企業のみ利用可能)を紹介されました。

――青果物の卸売では、どのようなことを行っていますか。

黒田 病院の入院食や学校給食などで使用される野菜全般を扱っています。当社では、品質管理の徹底のために生産地を訪れて、厳選吟味した素材を提供しています。また、単に野菜を届けるだけでなく、お客様のニーズ次第で煮物用にカットしたり、鮮度保持のために袋詰めしたり、加工を行った上で届けるようにしています。病院や学校は衛生面には特に厳しいので、当社の衛生管理された加工施設などをホームページに掲載していきたいです。これからの卸売業は、お客様のニーズの多様化に対応することが必要です。

――これまでの卸業者とは少し違うイメージですね。

黒田 お客様の声を拾うことで、卸業者ができることをしていきたいと考えています。今、病院や学校給食など調理の現場では調理師の高齢化が進んでいて、かぼちゃなど堅いものを切るのが難しいという方もいます。そうした人たちの声をくみ取ることが大切だと思います。

―廃棄物事業も手がけられていますが……

黒田 調理現場から出た野菜くずなどで、使えるところは回収して肥料にしています。商売としてだけではなく最終処理まできちんと責任を持って行っています。どんなに食生活が変化しても野菜を食べない時代は来ません。最後まで野菜に携わる仕事をしたいという思いから、この事業を続けています。


愛媛から旬の物をお届けする

――かんきつ類の通販サイトも展開されています。

黒田 愛媛県は、かんきつ類をはじめとして、おいしい果物がいろいろ採れます。これを紹介するために、2年ほど前に「太陽の味便り」という通販サイトを立ち上げました。「紅まどんな」「甘平」など数多くの種類があり、それぞれ食感や糖度が全く異なります。どの品種がいつ頃旬になるかを熟知し、注文いただいた分を確保できるのは、小売りと違った卸売りの強みです。関東以北ではあまりかんきつ類が採れないので、かんきつ類の贈答は喜ばれているようです。百貨店の高価なものを購入される方も多いかと思いますが、産地にある当社なら、同じレベルの商品を安く購入できることを知っていただきたいですね。今後は道後湯煙マンゴー、ブドウ、ビワ、キウイフルーツなど、あまり知られていない愛媛県の特産品も扱っていく予定です。

――今後の方向性は?

黒田 とにかく時代は変化しています。たまに東京に行って表参道を歩くと、若者が話す韓国語・中国語・英語があちこちで飛び交っています。松山の繁華街とは大違いで、「ここでじっとしているだけではだめだ、ただ商品を売るのではなく、提案型の営業を栄養士などに展開していかなければならない」と思わされます。どんなに時代が変わっても、野菜や果物は必ず食べます。当社はそんな野菜や果物の魅力を、今後も伝えていきたいと思います。

この度は取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。

株式会社 椿食品
住所:〒791-1114 愛媛県松山市井門町1020
電話番号:089-957-3111
HP:http://www.tubakisyokuhin.co.jp/

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社)
株式会社TKC発行のビジネス情報誌「戦略経営者」に掲載された連載記事を掲載しております。

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