小ロット販売武器に自社サイトで取引先を拡大

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小ロット販売武器に自社サイトで取引先を拡大

熱対策のプロとしてあらゆる電子機器の冷却・放熱部品を提供する株式会社ワイドワーク。海外メーカーにも徹底した品質管理を要求し、吟味した製品を国内のエンドユーザーへ販売している。経営者の杉山聡司氏、顧問税理士の天野清一氏、監査担当の前田充彦氏に話を聞いた。

徹底したQCで完璧な製品を


海外メーカーと一丸となって日本向けに多品種少量生産ができるラインを構築

――どのような製品を扱っておられますか。

杉山 DCファンモーター、ヒートシンク、それらを一緒にしたCPUクーラー、放熱のための熱伝導シート・グリスが主力製品です。台湾メーカーのものを中心に全部で200種類ほど扱っています。特にファンモーターは、理美容機器や計測器など色々なところで汎用的に使われているので、在庫を増やしてより力を入れていこうと考えています。

――海外メーカーから仕入れている理由は?

杉山 国内メーカーの工場が海外に出ていき、小回りが利く体制が失われつつあります。一方でわれわれが取引している海外メーカーは、当社と一丸となって日本向けに多品種少量生産ができるラインを構築してまいりました。少量をお求めのお客様のニーズに応えられるようになり、当社では1個から販売できる体制を整えました。また日本製に比べて価格を抑えられるのも利点です。


納入品には100%不具合がないよう徹底。全て法令に則っており、詳細な調査資料を提出。

――品質面はいかがですか。

杉山 やはりお客様は品質を一番気にされるので、日本の品質管理の考え方・基準を受け入れてくれたメーカーとのみ取引しています。例えば最も取引が長いCooljag社は、わが国にも供給している自転車部品メーカーの子会社で、日本の製造文化とも親和性があり品質管理体制は万全です。スカイブ加工という特殊な技術を用いた同社のCPUクーラーは、熱伝導率が高く冷却性能に優れ、多くの日本の企業に採用いただいています。

――ワイドワーク社の強みは何でしょう。

杉山 海外から届いた製品は当社で全て開封して検品します。割れが無いかなどチェックして、納入品には100%不具合がないよう徹底して行うよう心がけています。また、世界的な化学物質規制によって有害物質の有無や高懸念物質の含有量などの情報が求められるようになりました。当社の製品は全て法令に則っており、詳細な調査資料を提出できます。他社と競合した際もこの点が大きな強みになっています。


自社サイトで1個から販売


――ホームページ(以下HP)をどのように活用されていますか。

杉山 最初にHPを開設したのは15年前で、技術職の方や資材の調達担当の方に見ていただければというのが発端でした。その後、インターネット通販が拡大してきて、5年前ぐらいからネット販売に力を入れ始めました。「熱対策」をメインキーワードに水平展開しています。防音・防振などの環境対策製品も紹介し、放熱を目的にHPを閲覧された方に「こんな商品もあるのか」「これは便利そう」と興味を持っていただき、ワンストップで提供できるHPを目指しています。

――反響はいかがでしょう。

杉山 新規のお客様からの注文は、ほぼ100%がHP経由です。だいたいが企業の担当者の方で、まずは数個ご注文いただいて品質を確かめられた上で大量ロットの商談につながるケースが多いです。全国から注文が入りますし、建築設計事務所や大学などターゲットとして考えていなかったところに広がったのもHPのおかげです。最近は熱伝導シートや接着剤の人気が高まり、大企業から大量発注もいただきました。

――今後のHP活用法についてお聞かせください。

杉山 HPは私たちの意思を代弁する営業マンです。なぜ当社の製品がお客様に支持されるのか、どんなベネフィットが得られるかをさらに発信していく予定です。また、アメリカ・中国・東南アジアなど海外からのアクセスも多く、問合せをいただくこともあります。将来的には海外展開を視野に入れ、複数の言語で表示できるようにしたい。“Accepted in Japan”という日本で受け入れられている製品であることを新しい価値観として世界に広めていきたいと考えています。

――中小企業のウェブ活用についてどのようにお考えですか?

前田 ワイドワーク様は、ネット経由で毎月一定の売上があがっています。大手のインターネットモールに出店している関与先様はいくつかありますが、手数料が高く最終的に利益が出ず辞めてしまうケースが多い。自社のHPを上手く活用して商品を販売できれば、売上・利益面でもより可能性が広がると思います。

天野 当事務所の関与先様は8割以上がHPを開設されています。今やインターネットで調べるのは当たり前で、就職先を探すにもHPでどういう会社かを調べて応募します。HPがなければ、「本当にこの会社は存在するのか」と思われかねません。物品販売に限らず、あらゆる機会を左右する。そのことを念頭に置かなければならない時代ではないでしょうか。


この度は取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。

株式会社ワイドワーク社の経営者の杉山聡司氏、顧問税理士の天野清一氏、監査担当の前田充彦氏

株式会社ワイドワーク社の経営者の杉山聡司氏、顧問税理士の天野清一氏、監査担当の前田充彦氏

株式会社ワイドワーク 
〒101-0021 東京都千代田区外神田5-5-10 O・Kビル3F 
電話番号:03-5818-7532 
HP http://www.widework.co.jp/

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社)
株式会社TKC発行のビジネス情報誌「戦略経営者」に掲載された連載記事を掲載しております。

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