ITマーケティングNews vol.8-1「 iPhone誕生10周年-iPhoneが生みだしたもの」

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ITマーケティングNews vol.8-1

iPhone誕生10周年-iPhoneが生みだしたもの

画像:iPhone 発表 2007年1月9日

9月12日、米Appleは、4月から稼働した新社屋Apple Park内の「スティーブ・ジョブズ・シアター」にて新製品発表会を開催し、iPhoneの新製品、iPhone8/8PlusおよびiPhoneX(テン)を発表しました。
今年は、初代iPhoneが誕生してから10年という節目の年。偉大なデザイナーであり当代を代表するイノベーターであった故スティーブ・ジョブズを偲びつつ、iPhone誕生後の10年で世界はどう変わったか振り返ってみましょう。

(画像:iPhone 発表 2007年1月9日)


■ 初代 iPhone発表 - 伝説的プレゼンテーション(2007年1月9日)
今でこそ、iPhoneを知らない人はいない程、普及し、誰もがその恩恵を受けているスマートフォンですが、初代iPhoneが発表された2007年当時、私達が知っている「スマートフォン」、スクリーンをタップして様々なアプリケーションを自由に操作するコンパクトな電話機は存在しませんでした。スティーブ・ジョブズは、iPhone発表講演で「電話を再発明(Reinvent)した」と述べましたが、その後10年間に世界で起こった変化を見れば「携帯電話」の延長線上にはない革命がiPhoneによってもたらされたことが分かります。

■ iPhoneが生み、育んだモバイルIT産業(2007年1月9日)
2017年9月末時点で、世界の上場企業時価総額ランキングを見ると、TOP5の全てがITまたはIT関連という凄まじい状況にあります。

企業名2017年9月末 時価総額
単位10億ドル[円換算※2]
事業内容
Appleアップル796.06 B$ [89.7兆円]iPhone、iPadなどの製造販売
Alphabetアルファベット※1669.59 B$ [75.5兆円]検索エンジン最大手 収益の約9割は広告
Microsoftマイクロソフト573.74 B$ [64.7兆円]PC向けOS、ビジネス向けソフトウェア
Facebookフェイスブック496.24 B$ [55.9兆円]SNS最大手 広告が収益源
Amazon.comアマゾンドットコム461.81 B$ [52.1兆円]EC最大手 クラウドサービス急成長

 1 Alphabetは、Googleの持ち株会社。201510月に、Googleの親会社として再編した
 円換算時価総額-930日の三菱東京UFJ銀行の公示レート仲値(112.73)で算出 

2007年の初代iPhone発表当時、Appleの株価は85ドル、時価総額は約626億ドルでした。iPhoneの成功がAppleを世界一の企業へ押し上げたことは言うまでもありません。また、比較対象として日本企業で時価総額トップのトヨタ自動車は、9月末の時価総額は約22兆円です。米IT産業の事業規模が、如何に巨大か理解しやすいでしょう。


画像:twitpic.com

画像:twitpic.com

■ ソフトバンク 孫社長との親交(2007年1月9日)
日本では、2008年のiPhone 3Gからソフトバンクが国内独占販売権を得て参入。iPhoneの独占取扱いで大きく躍進した訳ですが、当時国内通信シェア2割に満たない第3位キャリアだったソフトバンクモバイルに独占販売権を与えるあたり、スティーブ・ジョブズの人間味を感じる部分であり、またソフトバンクグループの孫社長の圧倒的な交渉力、突破力に感嘆せざるを得ません。

■ iPhoneが切り拓いたスマートフォンの時代(2007年1月9日)
iPhone登場以降、GoogleによるAndroidの技術開発との競争もあり、現代のスマートフォンは、かつてのパソコンを上回る処理能力を獲得しました。まさに「Smartphone Era」(スマートフォンの時代)です。2016年Google検索では、スマホからの検索数がパソコンからのそれを上回りました。2017年に入り、OSのシェアにおいても長らく首位を維持していたWindowsがAndroidにその座を明け渡しました。ユーザーがパソコンでの操作ではなく、モバイル(スマートフォン)で操作することを前提に設計する思想がますます重要になっています。

■ スティーブ・ジョブズが遺したもの(2007年1月9日)
先日発表されたiPhoneXには、最先端の「顔認証」技術やワイヤレス充電の標準規格Qi(チー)が導入されました。※Qi は、iPhone8/8Plusにも導入。最先端の技術を最高のデザインに詰め込んで、ユーザーに提供しつづけるという姿勢こそが、スティーブ・ジョブズがAppleに遺した最大の財産かもしれません。

最後に、スティーブ・ジョブズの初代iPhone発表のプレゼンは、何度見ても胸が震えます。日本語訳付きの動画もYoutubeにありますので、歴史に残る最高のプレゼンテーションを一度は見てみてください!

発表年iPhone 主要製品リリース
20071月 iPhone
20086月 iPhone 3G
20096月 iPhone 3GS
20106月 iPhone 4
201110月 iPhone 4S
20129月 iPhone 5
20139月 iPhone 5S
20149月 iPhone 6/6 Plus
20159月 iPhone 6s/6s Plus
20169月 iPhone 7/7 Plus
20179月 iPhone 8/8 Plus/ X


マーケティングの基本概念に「マーケットイン」「プロダクトアウト」という分類があります。前者はマーケット(市場/消費者)のニーズを理解し、ニーズに合った商品、サービスを供給すること、後者は、供給者の視点で企画、製造しマーケットに商品、サービスを投入することを指します。このワードが出てくる場合、顧客ニーズを重視する「マーケットイン」の視点が優れているという文脈で使われるのですが、iPhoneに代表されるAppleの製品は、「プロダクトアウト」です。かつて世界を席巻したソニー製品がそうだったように、まだそこに無い消費者のニーズの先を見る力こそが重要なのでしょう。 (ITマーケティング研究所 所長 山岸 大統)


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(構成 / アイ・モバイル ITマーケティング研究所)

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