創業11年で5園を展開する企業主導型保育園の経営戦略とは

創業11年で5園を展開する企業主導型保育園の経営戦略とは

2011年創業のアプライデンス。まったくの未経験から保育事業に飛び込んだ木村博志社長は、金融畑出身。現在、5つの園を展開し、従業員数60 名を超える企業にまで成長させた木村社長の経営ビジョンや今後の展望を聞いた。

きっかけはベトナムで見た景色

――創業のきっかけは?

木村 ベトナムを旅した際に目にした光景です。子どもを背負いながら市場で物を売る母親や、道端で行き倒れた人など日本では想像もつかない貧しさの中で生きる方たちの暮らしを目の当たりにしたのです。一方で、日本では、児童虐待やいじめ問題などが取り沙汰されている。「経済的に恵まれているはずなのに……」と次世代を担う子どもたちの育成に興味を持ち、保育事業での創業を決意しました。

――現在は5つの保育園を展開されていますね

木村 認可外保育園として園児6人からのスタートでした。その後園児も順調に増え、川崎市の認定保育園になることができました。22年時点で運営する保育園は認可保育園が1園と企業主導型保育園が4園となっています。

――園の特徴を教えてください。

木村 『ゆりの花保育園R』では、働きながら子育てをされる保護者の方々をサポートする保育体制づくりに注力しています。
たとえば、おむつは袋ごとお預かりして1枚1枚に園児の名前を記入しています。些細なことかもしれませんが、毎日のこととなるとやはり大変。保護者の方々がお子さんと向き合う時間を優先して持てるよう、お手伝いできればと思っています。


――複数園を運営する狙いは?

木村 一番は、安定的な経営のためです。保育園事業は地域に根ざす事業です。『ゆりの花保育園®』は、これまで安定経営のために規模を拡大することを優先しながら地域でのブランド力の強化、入所率の上を向上を図ってきました。0歳児から2歳児を対象とした小規模の保育園が中心でしたが、20年に開設した認可保育園では、当社で初めての5歳児まで預かる保育園となっています。当社の小規模園をご利用後、引き続き認可保育園も選んでいただけるような連鎖を期待しています。これからも、創業期にお世話になった地域に恩返しをするため、川崎市多摩区内での事業展開を計画しています。

――企業主導型保育園にしたメリットは?

木村 いろいろありますが、当園で働く従業員たちが、従業員枠として子どもを園に預けられる点は、採用や仕事復帰の面でメリットになっています。保育士は絶対数が不足しているので「預け先と働く場を同時に提供する」ことは、人材確保の意味で大きいと思います。

HPでスムーズに情報発信

――自社HP開設前からブログを運営されていたのだとか。

木村 園の様子を発信するだけならブログでも十分だったと思います。ブログは、日々の生活を記録する日記のようなものなので、園でのお子様の様子をお伝えするのにとても役立ちます。一方で、「園の方針や入園案内」等の情報を提供するにはHPが効果的です。また、HPでは採用情報の掲載も行っているので、求職者にとってはHPが入口になります。

――1度はHPの開設を断念されたそうですね。

木村 実は、過去に別の会社にHP制作をお願いしたことがありました。しかし、編集作業が難しく、ちょっとした文章修正でもその会社にお願いしなければなりませんでした。結局その時はHPの開設を断念しています。その点、アイ・モバイルさんのサービスではブログのように簡単に編集ができるので、とても使い勝手が良い。情報をすぐに載せたり、レイアウトを変えたりすることが自分でできる点は大きなメリットでした。また、高度なページもサポートセンターに依頼すると作成していただけるのも安心材料の一つです。

株式会社アプライデンスのホームページ

株式会社アプライデンスのホームページ

――周りの反応はいかがでしたか

木村 見学に来る親御さんから「HPを見ました」と言っていただけたり、採用面でもHPの閲覧をきっかけに応募する人が増えています。また、各園のブログにもリンクしているため、情報発信もスムーズに行えています。
現在は、ブログは各園の担当者が更新。HPは、担当者を一人つけて更新作業をしています。PC画面上で簡単に操作でき、HP開設初期にアイ・モバイルさんが丁寧にサポートしてくれたので、作業に手間どることもありません。

――今後のHP活用法は?

木村 現在、メインHPに加えて、人材採用専用サイトの開設準備を進めています。というのもHPから予想以上の求人効果があったからです。アイ・モバイルさんは介護福祉業界のHP制作実績も多く、また採用専用サイト開設のノウハウも持っておられるので心強い限りです。求職者の方が現場の仕事をイメージしやすいページを作り、完成したら園のHPにもリンクする予定です。園の様子などの情報も見てもらえるので、採用後のミスマッチも防げます。保育士の確保は今後ますます競争が激しくなるでしょうから、こうした対策は必須だと感じています。

――そのほかHPを通じて発信したいことは?

木村 園の保育方針や料金、場所など基本的な情報に加えて、SDGsへの取り組みや感染症、安全、災害対策などもきちんと打ち出していく必要があるでしょう。また、将来的には動画の掲載にも取り組みたいと考えています。個人情報や制作コストなどとの兼ね合いもありますが、アイ・モバイルさんの動画制作サービスの利用も検討したいですね。
HPは開設して終わりではなく、更新頻度や内容の刷新なども常に考える必要があります。その意味でも、アイ・モバイルさんのサポート力を活用しながら、今後、よりHPを活用していきたいですね。


この度は取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。

木村 博志代表

木村 博志代表

株式会社アプライデンス
住所:神奈川県川崎市多摩区登戸2949-1井出向ヶ丘ハイツ1階
URL:https://www.yurinohana-hoikuen.net

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社)
株式会社TKC発行のビジネス情報誌「戦略経営者」に掲載された連載記事を掲載しております。

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