ITマーケティングNews vol.37

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Twitterが「X」に~買収の影響とこれまでの動き

2022年に行われた起業家イーロン・マスク氏による買収から今日まで、名称変更やサービス・機能の追加や変更など、 常に話題に事欠かないX(旧Twitter)。
今回はこのXについて、買収の影響やこれまでの動きと現在について主なものをまとめました。(2023年9月時点での情報です)

■X(Twitter)の基礎情報

X(Twitter)は2006年にアメリカでリリースされました。2007年時点では全世界の1日あたりのツイート数は5000件ほどでしたが、2010年には1日5000万件、2022年には1日5億件以上もの投稿がされるサービスへと急成長を遂げます。
日本語で140文字という短文、トレンドや返信機能などリアルタイムでのコミュニケーションが特徴のSNSです。他のSNSと比較しても爆発的な拡散力を持ち、これらの特徴から企業も積極的にマーケティング活動に利用するようになりました。
2023年1月時点で日本の月間利用者数数は6745万人、世界で第2位の利用者数です。
(引用:Leading countries based on number of X (formerly Twitter) users as of January 2023(in millions) https://www.statista.com/statistics/242606/number-of-active-twitter-users-in-selected-countries/


■2022年に約440億ドル(約5兆4000億円)で買収、非公開企業に

2022年4月、個人筆頭株主となった起業家イーロン・マスク氏はTwitter社より取締役のポストを用意されるもこれを辞退。さらに同月440億ドルでTwitter社の株式100%を取得する買収案を提示しました。
Twitter社はこれを受け入れ、その後折衝と調整の期間を経て2022年10月に買収が完了、11月にニューヨーク証券取引所から上場廃止、Twitter社は非公開企業となりました。


■買収後の影響と動き

Twitter社が非公開企業となった後、CEOとなったイーロン・マスク氏のもと取締役9名全員は即時解任。その後、従業員の大量解雇により買収前約7500人だった従業員は2023年1月には約1300人と、その数は5分の1以下になりました。
非公開企業となったことによりTwitter改革は加速します。まず大きなものではTwitter Blue(現X Premium)が挙げられるでしょう。
Twitter社のこれまでの主な収入源は広告収入でした。これを脱却するため、一時受付を停止していた有料サブスクリプション制サービスであるTwitter Blueを再開。日本でも2023年1月より提供開始しています。
またこれまで無償提供していたTwitter APIを有料化。APIとは外部のアプリケーションがTwitterのデータや機能を利用できるような仕組みのことです。無料プランもあるものの大幅に機能制限がされているため、APIは実質有料化となり、様々なサービスが停止に追い込まれる事態に。結果、連携など使用していた各サービスも脱Twitterの動きが見え始めています。そして遂に2023年7月、Twitterは「X」と名称変更しました。

Xは上記の他にも様々改革や機能・サービス変更を行ってきましたが、現在イーロン・マスク氏はCEOを退きCTOに就任。CEOにはNBCユニバーサルで広告担当責任者を務めていたリンダ・ヤッカリーノ氏を迎え、落ち込んだ広告収入などの回復を目指すものと思われます。


ポストX(Twitter)は?代替候補SNS4つをご紹介

現在も続く閲覧制限や、度重なる仕様変更に伴い、不安感や不満感が高まったユーザーは本格的に別のSNSへ移行しようとする動きが見え始めています。
同時に他社もXユーザーを取り込みたい思惑もあり、似たSNSが注目、または新しくリリースされています。
しかしまだまだユーザー数の多さではXの優位性は続きそうです。

【大本命!】Threads(スレッズ)

FacebookやInstagramを運営するMetaがリリースしたSNSで、X代替SNSの大本命と言われました。
わずか5日で1億人のユーザーを獲得。しかし機能不足への不満から7月末時点で1日あたりのアクティブユーザー層が82%も減少しているという調査結果もあり、ここからどう巻き返せるのかが注目されます。

【X(Twitter)創設者が発案】Bluesky(ブルースカイ)

Twitter創設者の一人が別プロジェクトとして発案したSNSが分社、その後独立。
2023年1月にβテストとして提供開始されましたが、現在招待制のためウェイトリストへの登録をする必要があります。Xで閲覧制限が行われた影響で新規登録申請が爆発的に増加、一時受付を停止していましたが、現在はまた再開しています。

【分散型SNS】Mastodon(マストドン)

Twitter買収が発表された前後で乗り換えるユーザーが急増したSNSで、現在も継続してユーザーが増えています
「分散型ソーシャルメディア」といわれる形式を採用しており、Xのような中央集権型でなく、誰でも自由にサーバーを開設でき、管理者が独自のルールや利用規約を定めて運営、ユーザーはそれらを行き来できます。

【エンタメ色強い】Misskey(ミスキー)

日本発の分散型SNSで2014年にリリース。こちらもTwitter買収が発表された前後でユーザーが急増、一時新規登録停止していましたが、現在は登録再開しています。
自由度も高く、エンタメ色がかなり強いSNSの印象です。
現在公式にアプリは提供されておらず、ブラウザ版が推奨されています。


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(構成 / アイ・モバイル ITマーケティング研究所)

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