ITマーケティングNews vol.30
2021年は「メタバース」元年?日本企業も積極参入する注目ワード
■ Facebookが社名を「Meta(メタ)」に変更すると発表 一気に話題に
2021年10月、Facebook社が社名を「Meta(メタ)」へと変更すると発表し、衝撃が走りました。
今後同社は「メタバース事業」に力を入れていくとし、その投資金額は今年だけでも1兆円を超えます。
それ以来、メタバース関連企業の株が急騰し、大型資金調達や専門ファンドの設立も相次いでいます。
日本でもグリーがメタバース事業へ100億円規模の事業投資を行うと発表したほか、エイベックスもバーチャルエンタテインメント事業を専業とするバーチャル・エイベックス株式会社を設立しました。
■ Facebookがメタバースに力を入れる理由
アメリカの10代1万人を対象とした調査(※2)では、最も「使う」SNSはInstagramが81%、Snapchatが77%、TikTokが73%。Facebookは27%と、他のSNSと比較するとかなり低い利用率です。
さらに最も「好む」SNSはSnapchatが35%、TikTokが30%、Instagramが22%となっており、Facebookはわずか2%。若者のFacebook離れは深刻で、同社が提供するInstagramのユーザーですらSnapchatへ興味が移っているのがわかります。これを危惧し、新たなビジネスの活路をメタバースに求めているのかもしれません。
■ メタバースは仮想空間やそのサービスのこと
大きく注目を集める「メタバース」。メタバース(Metaverse)とは、コンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された、現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービスのことです。
語源は英語の「何にでもなれるが、何もない(meta)」と「巨大な空間(universe)」を組み合わせた造語で、もともとはSF小説で登場する仮想空間に使われた名称でした。その後、技術の進歩によって実際に多くの仮想空間サービスが登場し、それらが「メタバース」と呼ばれるようになったのです。(※1)
■ メタバースの歴史
古くはMMORPGと呼ばれる「大規模多人数同時参加型オンラインRPG」もその一つ。「ポケモンGO」に代表されるAR(拡張現実)や、任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」などもメタバースの一種とされています。こう考えるとメタバースは意外に歴史が長く、すでに私達が知っている事柄もメタバースに関連するものがあることがわかります。
■ 日本でもすでにビジネスに活用され始めています
2021年12月にはVRイベント「バーチャルマーケット2021」が開催され、世界中から100万人以上がオンラインで来訪しました。
個人が3Dアバターや3Dモデルなどを自由に販売するほか、企業も約80社が出展。特に注目を集めたのが「バーチャル大丸・松坂屋」で、年末年始に合わせた厳選グルメを仮想空間で手に取って見てみたり、注文ボタンを押せば同社のネット通販サイトにつながる仕組みで実際に購入したりもできました。
このようにメタバースはビジネスにも活用され始めてはいますが、まだまだ未知数な分野です。来年2022年にはメタバースは人が集まる公共空間としてさらに飛躍し活用されていくと考えられます。
出典:*1 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』メタバース
出典:*2 Taking Stock With Teens(2021年10月)
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(構成 / アイ・モバイル ITマーケティング研究所)
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