モーター修理の技術力と時流を捉えたHPで事業拡大

あらゆる産業の動力源であるモーター。埼玉県戸田市にある株式会社伸和電機製作所は、創業以来40年にわたり産業用モーターの修理・メンテナンスを担ってきた。その確かな技術と経験を活かし、事業拡大に取り組むのは、5年前に代表に就任した鈴木啓泰社長。成長を続ける同社の広報活動について、木村孝顧問税理士を交えて話を聞いた。

どんなモーターも扱える技術力

――モーター修理が主な事業と伺いました。

鈴木 昭和51年に先代である父が創業してから、モーター修理一筋でやってきました。焼き付いて動かなくなったモーターのコイルの巻き替え修理や、ベアリング交換・オーバーホールなどの定期的なメンテナンスを行っています。工場で動力として使われているものであれば、10トン近くある2000kwの大型モーター、高圧モーターまで、ほぼ何でも対応できます。

――強みは何でしょう。

鈴木 技術力だと自負しています。全て手作業のため、コイルを巻くにも細かい技術が求められる。当社は、先代から引き継いできた技術によって、生産が終了した旧式モーターなど同業者ができない修理を数多く引き受けています。また、モーターが故障して工場のラインが止まった、すぐに直して欲しいといった緊急の依頼には、対応の速さが重要です。問い合わせにはすぐ返事を出し、土日や祝日にも作業したりと、お客さまの業務に支障が出ないよう迅速な対応を心がけています。

――専門性の高い仕事ですが、業況はいかがですか。

鈴木 最近は後継ぎがおらず廃業する同業者が多いようです。受け皿が減る中、インターネット経由での引き合いが増し、仕事量はかなり増えてきています。今はそれをこなせるだけの人材の確保と育成が課題ですね。

――製品開発にも取り組まれています。

鈴木 無停電電源装置メーカーと共同で、ソーラー電源と市販電源の自動切り替え装置の開発・製造に取り組んでいます。当社が行うのは、コイル巻き、装置の組立、試験。メーカーさんから話をいただいた時、これは面白そうだと思い、引き受けました。まだ試作段階ですが、省エネに大きく貢献できる画期的な製品になると期待しています。

検索上位のHPで引き合い増加

――BESTホームページを導入された理由を教えてください。

鈴木 代表に就任して、どうやって新しいお客さまを獲得していくかを考えた時、まずはホームページ(HP)が必要だと思い、作成を依頼しました。当社のHPを見た方からは格好いいと評判です。「モーター修理」で検索すると、1ページ目の上位に表示されるので、多くの方がご覧になっているようです。上位には大手企業が多く表示される中、町工場のような当社に親しみやすさを感じていただけているのではと思います。

――HPの反響は?

鈴木 以前は同業者から請け負う仕事がほとんどでしたが、HPを通じてエンドユーザーさんから直接依頼をいただくことが増えました。今では毎日のように問い合わせが入ります。HPからの問い合わせは、緊急や困っていらっしゃるケースが多いので、自分のスマートフォンに転送設定しておき、すぐに確認・返信できるようにしています。そうすると、だいたい半分は仕事につながりますね。東北地方に出張修理に行ったり、エリアも徐々に広がっています。実は共同開発しているメーカーさんも名古屋の会社で、HPからの問い合わせがきっかけでした。そこから新たな事業にもつながり、効果の大きさを実感しています。

――――今後はどんな活用を?

鈴木 開発中の電源自動切り替え装置は、価格や細かい仕様が決まった段階でHPで紹介する予定です。今後も、モーター修理で培った技術を活かして、新しいものづくりにチャレンジしていきたいと思います。

また、そのためには人材の確保が必要です。若い人に入社していただくため、高校での就職説明会と併せて当社のHPにも求人情報を載せたりと、採用にも活用していこうと考えています。

――――木村先生から見たHPの効果はいかがでしょう。

木村 HPは一般消費者への宣伝には圧倒的に有効だと思っていましたが、産業向けでここまで大きな効果があることに驚いています。景気が良くない中、同業者が少なくなったこと、大企業であっても技術の高いところ、価格が安いところを求めて仕事の発注先をインターネットで探すようになったこと、この2つの要因があると思います。同業者の横のつながりで商売が成立していた時代から、鈴木社長になって売上が右肩上がりに伸びているのは素晴らしい。趨勢に合ったHPの効果の表れでしょう。自社を端的に速く知ってもらうには、今やHPが最も効果的な手段ではないでしょうか。

この度は取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。
株式会社 伸和電機製作所
住所:〒335-0022  埼玉県戸田市上戸田1-10-7
電話番号:048-441-6325
HP:http://www.shinwadenki-ss.jp/

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 川上 陽子)

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