より詳しく知る、現状を分析をする

 エスノグラフィー

エスノグラフィーは、調査対象者のグループ等にリサーチャー(調査者)が入り込み多くの時間を共にすることで、その実態や考え方を詳細に記録する方法です。民族誌とも言われ、元々は文化人類学者が未開の地に住む部族と生活を共にして観察した(参与観察と言います)結果をまとめたものを指しました。調査結果は、通常ルポルタージュのような「読み物」としてまとめられます。  

調査対象者の会話や活動、リサーチャーの体験やその感想等、観察中に起きた事柄をメモや写真を使って詳細に記録するため、アンケート用紙による調査やデプス・インタビューよりも深い知識を得られる点が特徴です。調査対象者について「とにかく深く知りたい」場合には非常に有用な方法ですが、一方で、観察に時間がかかる、データのほとんどが文章の形になるため分析が難しい、対象者グループによっては調査の代表性を確保できない、等の課題があります。 例えば、パソコンの画面の使いやすさ向上等は、エスノグラフィーが活用できるエリアです。商品がどのような使い方をされているか、ユーザーの間で商品についてどのような会話がされているかを記録する、等が具体的な方法です。正式なエスノグラフィーは専門家に相談することをお勧めします。

以下のポイントに気を配り、自分で観察を経験してみることもできます。

実施の手順

ポイント

  • 調査対象者との信頼関係を築くこと
    プライバシー情報を得ることもあるので、結果の活用と公開は、参加依頼の際に十分説明することが大切。 
  • 第三者であることを忘れずに
    参加したグループの一員に「なりすぎない」こと。第三者であることを忘れずに行動しましょう。 
  • フィールドノートを作る
    知りたいことを具体化してフィールドノートに記載し、体系的にメモを取っておくことが重要。 
  • メモに集中しない・整理は記憶が鮮明なうち
    録音やカメラ等を活用し、メモはキーワードのみ。その日の内にメモを読み返し、文章化をしておくことが大切。 
  • 表情や声のトーン等にも注目
    対象者が話しているときの表情や声のトーン等も重要なデータです。 
  • 結果はできる限り詳細にまとめる
    「深く知る」ための調査なので、メモや調査後に書いた文章、写真等を知りたいこと別に分類し、できる限り詳細に報告書をまとめます。