【世界のITイノベーション第3回】話題の「BYOD」を活用しよう

欧米諸国で人気の「BYOD」の機運が、日本でも高まっています。BYODはBring Your OwnDeviceの略称で、個人所有のデバイス(機器)を会社に持ち込んで業務で利用する考え方です。5月のCNNの報道によると、アメリカでは75%の企業が何らかの形でBYODを許可しているそうです。  

また、アメリカの調査会社ガートナー(Gartner)が6月に発表したレポートによると、個人所有のスマートフォンを利用する従業員に対しては32%の企業が、個人所有のタブレットについては37%の企業が、個人所有のノートパソコンに対しては44%の企業が何らかの補助を実施しているそうです。

欧米諸国で人気の「BYOD」の機運が、日本でも高まっています。BYODはBring Your OwnDeviceの略称で、個人所有のデバイス(機器)を会社に持ち込んで業務で利用する考え方です。5月のCNNの報道によると、アメリカでは75%の企業が何らかの形でBYODを許可しているそうです。 また、アメリカの調査会社ガートナー(Gartner)が6月に発表したレポートによると、個人所有のスマートフォンを利用する従業員に対しては32%の企業が、個人所有のタブレットについては37%の企業が、個人所有のノートパソコンに対しては44%の企業が何らかの補助を実施しているそうです。

 すでに普及は進んでいる?

繁忙期に会社でパソコンが足りなくなった時や、仕事で使っているパソコンが壊れてしまい自宅からパソコンを持ってきた経験がある方も多いのではないでしょうか。普段の業務を、自分の使い慣れた機器で処理できれば、仕事の効率もアップするでしょう。  

また、会社では古いウィンドウズXP搭載のパソコンを使っているのに、自では高性能かつスタイリッシュなパソコンをお使いの方も多いはずです。自宅では快適にできる作業が会社ではできない、という経験をお持ちの方もいるでしょう。  

最近はパソコンに加えて高性能なスマートフォンやタブレットも容易に入手できるようになりました。個人でもスマートフォンやタブレットを所有し、使いこなしている方も多く、そういった機器を仕事に生かさない手はありません。  

スマートフォンやタブレットの普及が急速に進んでいる現在、社員が既にBYODを始めてしまっているかも知れません。本人が意識していない場合もあると思います。一度、個人所有端末が業務でどの程度使われているのか、調査してみても良いのではないでしょうか。

BYODは、自分の使い慣れた機器を業務で安全に活用するための考え方と言えるでしょう。個人での利用と違って、会社の業務としてパソコン/スマートフォン/タブレット端末を利用する場合、セキュリティーや運用管理などクリアすべき課題が数多くあります。本格的な採用を考えるなら、個人のデータと業務のデータをきちんと分離し、業務用データだけを管理できる仕組みや、誰がどのデバイスで社内のネットワークを利用しているか把握・可視化する仕組みが必要になります。いわゆるMDM(Mobile Device Management)というソリューションが、それに当たります。  

そういう仕組みを整えられる大企業ならともかく、中小企業でこれを導入するのはかなりの負担となります。全社的なソリューションで機器を管理するのではなく、会社としてBYODに関するルールやポリシーを決め、それを順守することで中小企業ならではのBYODを考えていくべきでしょう。  

セキュリティー対策は必須

一番に気を付けたいのは機器の管理です。個人の機器で業務データを扱うことになるので、セキュリティー対策は必須です。個人パソコンでは、電源を入れると何もしなくても使える状態まで起動するよう設定してあるケースも多いですが、業務で利用する場合、起動時やログイン時のパスワード入力等は必ず設定しましょう。また個人パソコンを会社のネットワークにつないだら、その個人パソコンを起点にして社内のパソコンがウイルスに感染……ということにならないよう、ウイルス対策などのセキュリティーソフトウエアの導入と最新版への更新も忘れずに。スマートフォンや携帯電話もロック機能やセキュリティー機能を活用し、万が一の紛失時にも拾った人が簡単にメールや電話帳などを見ることができないようにしておくことが必要です。  

携帯電話やスマートフォンの場合、インターネット端末としての利用と電話端末としての利用の2種類が考えられます。インターネット端末としての利用の場合、定額のパケット通信料金を払っていれば業務で利用する際も通信費については気にならないでしょう。電話端末としての利用の場合、携帯電話会社によっては電話番号の前に特定の番号を付けることによって料金明細を分計できるサービスもあります。業務で利用する場合は分計サービスを活用して、業務で使った料金を確認できるようにするのも良いでしょう。

 多様な勤務スタイルに対応

われわれは、普段使うパソコンやスマートフォンを購入する場合、それなりにこだわりを持って選びます。たとえば「キーボードの感触が自分に合っている」「デザインが気に入っている」「ずっと同じメーカー製品を使っているので、慣れ親しんでいる」などです。自分で選んだ思い入れのある機器で仕事ができると、モチベーションもアップします。  

個人の機器利用なら出張時はもちろん、災害時のBCP対策、さらに在宅勤務、サテライトオフィスといったフレキシブルな勤務スタイルにも対応できます。効率的に仕事を進められるよう、組織に合ったBYODを考えていきたいものです。

last update:9月7日

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