Home > 会社をもっと強くする | 営業 > 【営業戦略 特別編】営業の心得 十か条

会社をもっと強くする

【営業戦略 特別編】営業の心得 十か条

心がけたい、営業の成功のために

営業コラムの12回の連載が終わった後、ありがたいことに何人かの方からか、惜しむ声をいただきました。今までのコラムは1つのテーマを1回で詳しく説明しておりましたが、要約版としてこの特別編を使って頂ければ幸いです。

昔私がシステムの受託開発企業にいたとき、自分で「営業の十か条」というものを作りました。今までご紹介した営業手法やツールから、エッセンスをまとめたものです。20代から40代の営業の部下10名の研修にも、よく使いましたのでご紹介します。

受託開発というのは、顧客のニーズを聞いてシステムを1から作り上げていくものです。メーカーと違って、できあがった製品が購入されるわけではなく、はじめは何もないところから開発して作り上げるわけですから、営業マンの人間力が問われるものです。このときに作った営業十か条は、基本的な注意事項として製品やサービスを売る企業でも使い続けました。今でも、私自身、自戒する事柄として時々見ております。

一.自分自身の個性を最大限に生かせ(営業のプロ)、二.初期訪問で相手の要望がなければ切り替えよ(時間の大切さ)、三.決定者と決裁者を見極めよ(予算の確認)、四.直接質問にて相手のポイントを探れ(信用の蓄積)、五.相手を自分の流れに惹きつけろ(計画の重要性)、六.まず身内から惹きつけろ(役割の明確化)、七.決定者の趣味・嗜好を探れ(人脈の重要性)、八.クロージングできない者は去れ(結果の重要性)、九.負け案件は最大の収穫にせよ(確率の向上)、十.受注はスタートの一歩である(初心に返れ)

 

第一条 自分自身の個性を最大に生かせ(営業のプロ)
これはとくに、20代の若い社員に向けてよく言いました。経験の少ない社員は、どこまで自分の意見や個性を出せばいいのかよくわからず、周りに流されることがあります。しかし、自分自身の強みや弱みを知りつつ、自分の個性を生かすことが長期的には必要です。
自分の傾向を知るには、第一回連載の苦手なタイプを克服するコミュニケーションスキルが参考になるかと思いますので、ご覧ください。

第二条 初期訪問で相手の要望がなければ切り替えよ(時間の大切さ)
とくに小さな会社でキャッシュが十分でない場合、見込みのない案件に時間をかけすぎるのは危険です。初期訪問で、相手の要望をしっかり理解して、どこまで追うか決めることが重要です。

第三条 決定者と決裁者を見極めよ(予算の確認)
何回か商談をしていて、案件の採用決定者の承認をもらったのに、予算が足りないなどで最終決裁者に否認され、今までの苦労が水の泡になることがあります。部長クラスで、決定者といいつつ1000万円以上の予算の決裁は持っていないという企業は多いものです。小さな企業では、10万円以上の決裁さえできないところもあります。できるだけ初期の段階で、予算の確認をし、期待はずれがないように進めるべきでしょう。

第四条 直接質問にて相手のポイントを探れ(信用の蓄積)
顧客との信用を築いていくには、会話力が必要です。とくに若手の営業の場合、何を話していいのかわからないことも多いでしょう。自分から話すより、相手に質問することが理解を深めます。
どのような質問が顧客の心を開いていくかは、第2回の一方的な商談ではなく、双方向へ広がる質問とはや第3回の大型商談を成功に導く4つの質問が参考になるでしょう。

第五条 相手を自分の流れに惹きつけろ(計画の重要性)
商談を成功に導くために、自分のペースに持っていけるとよいでしょう。とくに効果的なのは、稟議書をこちらが作って使ってもらうことです。稟議書を作るには、その案件について詳しく理解する必要があります。
その判断ポイントについては、第5回の販売機会はどこにある?一歩上を行くためにをご覧ください。

第六条 まず身内から惹きつける(役割の明確化)
顧客と関係を作るのも大切ですが、社内での強固な関係はさらに重要になることもあります。商談を部下と二人で行くことも多いのですが、部下が提案内容に納得していなかったり不満を持っていると、何かの折に会話にそれが出てきて顧客にもわかってしまうことがあります。社内体制がしっかりしていないことが伝わって、不安な気持ちにさせてしまいますね。まずはチームワークが大切です。

第七条 決定者の趣味・嗜好を探れ(人脈の重要性)
ビジネスにおいての人脈の重要性は、多くの方々が実感していらっしゃることでしょう。私自身、仕事において、いろいろな方から紹介を受けたり推薦をしてもらって今までやってきました。決定者の趣味や趣向を探って、もしそれが自分と共通のものがあれば話題も広がりますし、それを通じて友人となれば楽しいことでしょう。関係が構築されて、仕事でも認めてもらえれば、またほかのお客さんを紹介してくれることもあります。
そうなれば、営業の仕事も楽になるものです。

第八条 クロージングできない者は去れ(結果の重要性)
営業にとって一番大切なのは、クロージングです。私も自分自身によく言い聞かせています。
ただ、営業結果は一人だけの責任ではありません。社内の協力を得て、見込みを判断しながらクロージングできるよう汗をかいていきましょう。

第九条 負け案件は最大の収穫にせよ(確率の向上)
八条を心にしてクロージングを目指しても、どうしても負けてしまうことはあります。もう一度チャンスが与えられているなら、深く感謝をしてその負け案件から最大に学ぶようにしましょう。
負けた原因は何か、今後これをどう生かすか、忘れないうちに収穫をしていきましょう。

第十条 受注はスタートの一歩である(初心に返れ)
「受注できた」「クロージングできた」・・・営業にとって最大の喜びです。
おめでとうございます。
しかし、本当に大切なのはそこからです。受注した後迅速に対処する、納品を確実にする、フォローを行うなど、スタートの一歩として心がけましょう。九条と十条は、ベテランの社員が軽視することもある事柄です。営業の結果から次につなげるのは、何年たっても必要でしょう。

今日も、この十か条を手に営業に汗をかいていきます。

また秋には、ファイナンスのテーマでコラムをお届けしたいと思っております。

<営業コラム 社員の営業力をアップする>
第1回: 苦手なタイプを克服するコミュニケーションスキル
第2回: 一方的な商談ではなく、双方向へ広がる質問とは
第3回: 大型商談を成功に導く4つの質問
第4回: 営業のブラックボックスを明らかにする
第5回: 販売機会はどこにある?一歩上を行くために
第6回: 競争に参加できるか?商材が顧客の要望を満たさないとき
第7回: この営業に勝つことができるか?相手を知る、関係を作る
第8回: この勝負は、勝ち取る価値があるか?
第9回: 案件診断から導く、5つの販売戦略
第10回: 差し迫ったニーズがなくても販売できる ~ 将来性をどこまで説得できるか
第11回: 激化する競争の中で、次の事業を考える
第12回: 社員の力・組織の力をどう伸ばす
【営業戦略 特別編】営業の心得 十か条

若林保司
アイ・モバイル株式会社 エンタープライズ事業部長

1962年生まれ。コンパック・コンピューター、コンピューター・アソシエイツ、フォービス代表取締役社長、北欧の大手通信機器メーカーであるGNジャパン代表取締役社長を経て現在に至る。IT・通信業界に詳しく、日本のベンチャー企業から外資系企業まで、立上げの経験を持つ。GNジャパンでは、ゼロから10億円の売上実績を出し、「JABRAブランド」を構築する。良い経営者と言われるより「ベストセールスマン」と言われる方を好み、好きな言葉は「在緻密至成就」(よりきめ細かく緻密に考えた者が、必ず成功するという意味)。

関連する記事一覧

コメント:0

コメントフォーム
Remember personal info

Home > 会社をもっと強くする | 営業 > 【営業戦略 特別編】営業の心得 十か条

ページ上部に戻る